ついに4年目となりました恒例のチャートですが、いかがでしょうか?
例年にも増して、かなり自己満足度の高いランキングに成り下がっております(笑。
2001年・2002年と2年連続で上位50曲をお届けしてきましたが、
今年はリリース総数が少なかったため、上位30曲に勝手に限定させていただきました(^^;
「またやってるよ」と笑いながら後ろ指差されるのは承知してます(笑。
2003年のユーロビート界は、まさに冬!
これといった強力ヒット曲があったわけでもなく、かといって売上げが増えることもなく、
なんというか、一年を通して低調だったような気がします。
しかし、楽曲ひとつひとつのクオリティは、ここ数年来、底上げ状態ではないでしょうか。
極端に高いレベルの楽曲も、極端に低いレベルの楽曲もない代わりに、
全体的に高水準での、「聴かせる」曲が多くなってきたような気がします。
それが、ブーム時には考えられなかった、哀愁楽曲への振りつけへと結びついています。
純粋に、いいと思った楽曲をフロアでも、という意識があったのではないでしょうか。
個人的には、歓迎したい傾向です。
さてここらで、勝手に恒例にしているレーベル別回顧をしていきましょう。
まずはこの表をご覧になってください。
■2003年度の新規リリース楽曲数
|
134 |
135 |
136 |
138 |
139 |
141 |
142 |
143 |
GTC2 |
X'mas |
VIP |
合計 |
TIME |
3 |
3 |
3 |
3 |
3 |
3 |
3 |
|
|
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|
21 |
A-BEAT |
7 |
7 |
6 |
7 |
7 |
5 |
6 |
1 |
2 |
2 |
|
50 |
DELTA |
5 |
5 |
5 |
5 |
5 |
5 |
5 |
|
|
1 |
|
36 |
HRG |
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|
2 |
1 |
|
2 |
1 |
|
6 |
SCP |
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2 |
3 |
|
3 |
|
|
8 |
VIB |
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1 |
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|
1 |
BBB |
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|
15 |
15 |
合計 |
15 |
15 |
14 |
15 |
15 |
18 |
18 |
1 |
7 |
4 |
15 |
137 |
※「THE RACE IS OVER / DAVE RODGERS」と「TU ES L'AMOUR / SUSY WENDER」は除外
という結果になってます。こちらを踏まえた上で、回顧に移っていきたいと思います。
それでは、まずは老舗レーベル「TIME」から。
今年のリリースは、VOL.134より半減となったSEBシリーズのみ3曲×7回で21曲。
昨年が46曲でしたから、半数以下の収録となってます(^^;
ランクインは6曲。まぁ21曲のうち6曲がランクインしているのだから上々でしょう。
目覚しかったのは夏以降。
これは現地での制作環境の変化もあるのですが、特に「ROCK OVER EMOTION」がリスナーヒット!
BenedettiやValeo(DAVE SIMON)などといった新鋭作家の投入も効を奏した模様。
vo.は相変わらずGambogi・Ferrettiの牙城が崩れることはないものの、
トータルで考えても、一度底辺を見ただけに、まだまだ伸びる余地のあるレーベル。
上述した通り、夏以降は若干変化があったので、2004年には新作家・新名義の登場が期待できます。
楽曲パターンが増えていきそうな予感です。
平均してクオリティは高いですし、動きも活発なようなので、間違いなく注目ですね。
続きまして、諸事情あって厄年となってしまった「A-BEAT C」。
今年は全ての@社ユーロコンピに新作を送り込む皆勤賞。
それでも昨年の70曲のリリースに対し、今年は50曲にとどまりました。
Oliva・Rizzoloといったバイプレイヤーの勢いはまだまだ活発。
また、第二のNUAGEと言われるSUSY WENDERも、独特なサウンドメイキングで人気になりました。
しかし、昨年とは違い、これといった大ヒットがないのはいけません。
クオリティは相変わらず高いものの、リスナー側をだいぶ飽きさせている印象。
勢いがだいぶ失われてきている気がします。イニD提供曲も不発に終わりましたし…。
ここらで、真新しい方向へ転換していかないと、あとでとんでもないことになりそうな予感です。
昨年ここに書いた「驚愕の情報」は、公表こそされていないものの厄介ですね。
でもまぁ、一気に冷え込むことはないとは思いますので、安心して新作を待ちましょう。
このレーベルのことですから、SEB150に向けて、何か対策を講じていることでしょう。
次に、唯一収録曲数がそこまで減らなかった「DELTA」。
昨年40曲、今年36曲と、MACH4回程度の損失で済んだのは大きいですね。
収録曲数に恵まれてか、今年もなかなかの好成績を収めました。
このチャートのランキングにも10曲ランクインしている通り、勢いは抜群。
各ユーロサイトさんも、「DELTA一押し!」なようですし、リスナー受けはバッチリ。
特にGabrielliは、いまやDELTAの看板作家と言っても過言ではないほどのヒット連発。
「SEX AND LOVE」「CRIMINAL FIRE」「HAI HAI HAI」など、キャッチーでスピーディーな楽曲を制作。
ヒットメイカーとしての地位を確立したような気がします。
彼の勢いが失われない限り、今後もDELTAの受けはいいでしょうね。
その代わりといっては何ですが、SinclaireとCoenさんが不発でした。
特にCoenさんは、昨年から期待をかけていただけに、ちょっと残念ではありますね。
しかし、FogliaやGelmetti、さらには新人のRizziさんを中心に、ヒットを飛ばせる人材が揃ってますし、
このレーベルだけは、心配御無用でしょう。
来年もこの勢いに乗って、ヒットを飛ばしてくれるはずです。期待。
そして、MACH終了のあおりを一番食らったのが「Hi-NRG Attack」。
ここ数年、毎年40曲以上の契約だったこのレーベルの今年の収録数は、たったの6曲。
果たしてRimontiさんは食っていけるんでしょうか(^^;
レーベル設立以来、最も少ない収録数となってしまいました…。
しかし、たった6曲とは言えども、SEFで振付けた「JINGLE JUNGLE BOY」を中心に、
相変わらずの高速アグレッシヴ路線は健在。クオリティに心配はいらないようです。
とりあえず収録環境が改善されないことには、話が始まりません。
コアなHRGファンも多いことですし、来年以降は2倍・3倍の収録枠を確保しないときつそうですね。
そろそろファンも、アタマのアドレナリンが疼く頃でしょう。
出せばヒットにつながるレーベルだけに、なんとしても収録させたいところです。
続いて、いくら優遇されているとはいえ、収録大幅減にゲンナリの「SCP」を。
こちらもMACHの終了が大きく響いて、たった8曲のCD収録。
最大のフロアヒットは「DANCIN' ALONE / PAMSY」でアナログ先行なだけに、
なんだかよくわからない@社のくだらない戦略に巻き込まれているような気がするのは私だけ?
選りすぐりの楽曲を収録しているからなのか、やはり総じてクオリティは高いですよね。
こちらもHRG同様、収録環境の改善から取り組んでいかないと、生活が…(笑。
昔のように、黙っていても勝手に盛り上げてくれる世の中ではないのでしょうかね。
サウンドスタイルにも幅が出てきましたし、これからもっとよくなりそうな予感。
積極的に売りに出たほうが良いかもしれませんね(^^;
そして、完全にFARMのものになってしまった「BBB」。
こちらはFARMにシフトして正解だったのかもしれません。驚愕の1枚15曲収録。
@社に居続けたなら1曲程度だったのを考えると…。
サウンドはGabrielliが抜け、Johnnyさんがメインに昇格したせいもあって、
バスドラからシンセまで、どちらかといえばダンスポップに近いものが出来上がりました。
賛否両論ありますが、Farinaのだみ声は健在なので、許してあげましょう(笑。
話題性だけはあったものの、中ヒットにもなり得なかったのは、やはりクオリティ低下なのでしょうか。
ちょっとリスナーが離れてしまった印象は否めません。
来年はどうするのでしょうね?まさかレーベル停止?それとも継続して年1回リリース?
あくまで副業なんでしょうか…。
最後に、我らが「VIBRATION」。
もう無理かと思っていただけに、1曲だけでも新曲が聴けたのは嬉しかったですね。
その「QUEEN OF FIRE」はvelを中心に大ヒット。
各種BESTコンピにもトリとして収録されましたし、爆発力はやはり高かったように思います。
HRG同様、こちらもファンの多いレーベルですし、少なくとも毎SEBに1曲は収録されたいところ。
90年代前半から続く、正統派ユーロビートを制作できるのは、もはやVIBだけですし、
少しずつでも構わない、NON-STOPでも構わないから、聴かせて欲しい、というのがホンネです。
ユーロビートは@社、ダンスポップはEMIと、ジャンルごとに完全に契約を棲み分けているだけに、
あとは制作陣を豊富にしていけば、SEB完全復活の日も近い?
焦らして焦らして焦らし尽くしてくれただけに、ホントに聴きたい聴きたい。ただそれだけです。
お願いだから収録してください。@社さん、頼みます!
まとめてみますと…
やはり今年は、リリース総数が少なかったな、ということに尽きますす。
良質な楽曲を、次から次へと投げかけてくれるのがユーロビートだと思っていただけに、
リスナー的には少々寂しい結果になってしまったのは事実。
また、これでリスナーが離れていってしまったのもまた事実。
掲示板上でも何度も語っているとおり、こういう時だからこそ、
リスナーはユーロビートに対する愛情を見せてあげなければなりません。
制作側が、「聴かせる」作り方にシフトしているのが見える以上、聴きましょう。
そして、ユーロビートの火を消さないためにも、リスナーが団結して、ブームを作っていきましょう。
第4次パラパラブームではなく、第2次ユーロビートブームを!
そんな淡い期待を抱きつつ、2003年度の回顧を終了させていただきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
commented and ranked by michelle at PEEK-A-BOO studio (2004/01/06)
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